カテゴリー : 東北・関東大震災

くすりをください~事後報告

良い知らせです。先日の、被災地へ売薬さんとして赴いたまま連絡が取れなくなって、息子の薬をだしてくださいの結末。無事に息子さんと連絡が取れたそうです。避難所に無事にいると連絡が入ったとのことです。何もしてあげられず、、、我が身の非力さに、、、気になってましたが、職場の関係者一同もホッと胸をなで下ろしています。よかったね!!

また供給の停止が報告されたチラーヂンも供給再開のめどがつきさおうだとのニュースも入ってきて、週があけてちょっと心配事が消えて、ココロ軽くなった気がします。震源地から遠く離れてもこれだけ揺さぶられる我が身、そんな状況でさえ重苦しく感じてしまうというのに、現地の方々はというと、、、

被災地の現場がんばってる同業者のみなさん!がんばって!がんばって!がんばって!

 

 

前向きに

前向きで

この表示にいつも迷ってしまうのは、私の性格がイジイジ・・・医事w・・・と後ろ向きだからでしょうか?割と最近じゃないですか?この表示を見かけるのは、、、でもね大概は建物の壁側に表示してあるこの掲示ですが

1)壁に頭(フロント)を向けて止める

2)壁には背をむけて出口に(フロント)を向ける

たぶん1)なんだろうけども、だって2)だったらバックで止めてと掲示するはずだから・・あれ?そっかバックって動詞にして使えるけど前向き=フロントってそうじゃない。それを日本語の中に組み込んでるからワケわからなくなってるんだな

ちょっとネットで調べたら結構「前向き駐車」に迷う『動向』の士はいた。なかにはこの「前向き運動」推奨の理由を説明してくれてるトコもあって、、、

1)前向きでスッと入れば切り返しが少なくエコだ

2)前向きだと壁が排気ガスで汚れない

などなど、、、まぁ。あまり性格的に「前向き」か、「後ろ向き」かは関係ないようです。いや、そんな話じゃなくて東北・関東大震災で暗い気持ちに覆われつつ「前向き」で行こうと思ってたら、この駐車場掲示があってドッチが前向きかわからず、、、思わず僕自身が固まってしまったのでした

くすりをください

地震発生後3日目の月曜のことだった。70代と思われるご婦人が来院された。顔面蒼白で目もくぼみ疲労困憊のご様子。よほど調子が悪いのか言葉も出ない様子に、ベッドに案内しようかと話しかけた。

「私は大丈夫・・・

処方せんなしで薬購入可能に 厚労省、被災者限定で 2011/3/16

 厚生労働省は東日本巨大地震の被災者が医師の出す処方せんを持っていなくても保険薬局で薬を購入できるようにした。高血圧や高脂血症など慢性期の病気を抱えている患者が対象。被災地域では交通網が分断されており、通院の難しい患者の手持ちの薬がなくなる事態が想定されるためだ。

 被災者は薬局の窓口で薬の使用履歴をまとめた「お薬手帳」や服用していた薬の包装紙などを示せば、処方せんを持っている場合と同じように薬を購入できる。

日本経済新聞 2011/3/16 17:25

・・・息子が宮城に行ってる」

「この地震で連絡がつかなくなった。本人には持病があって薬りをもらっている、しかしもう無くなってるはず。薬りを、どんな薬でもいいからください」

そう言われて簡単にお出しするわけにもいかない。特例措置にもルールがある。原則は本人からの訴えでないとダメだし、居住の住所が被災地にないとだめ。仕事や旅行でたまたま被災した人は現時点では対象になってない・・・至急改善してもらわないと!・・・その息子さんというのが、どうやら売薬さん=「富山の薬売り」さんだ。住所は富山だ。そうなるとこの特例措置の対象外だ

また、そもそもその息子さんは当院の通院患者ではない。その母が言うには、私は足が悪くて息子の通院してる市の中心部の病院まではどうしても行けない。だから近くにあるこの診療所にきた。「どんな薬りでもいいから、、、」出してくれと言われも、、、お出しできません。一旦はお引き取り願った、、、ゴメンね、力になれなくて

再度来院された。その手には薬の説明書らしきものを持っておられる。お薬り手帳など薬の服用状況がわかれば投与してもいい、という特例措置だが、代理受診はさすがに無理だ。それくらい目をつぶって処方を、、、息子さんの状態が安定してるかどうかもわからないし、持ってきた薬の説明書の薬が現在服用している薬なのかも確認できないから、、、やっぱ処方は無理。それに

とにかく薬を渡したいと言っても、どうやって宮城へ行くつもりか

問いただすのもツライことだが、聞いてみた。災害発生から3日たっても被災地へのアクセスは困難・・・当院からも支援物資を送り出したが山形までだ・・・詳しい情報は入ってこない、被害は広がっていくばかり、、、そんな中で、私は足が悪くて、というアナタはどうやって行くつもりか、つい詰問するかのような口調になってしまった

連絡が取れない息子さんはどこにいるかわかるのですか?

・・・無言

私ら(医療関係)だって被災地にはまだ入れないんです、

・・・無言

交通も完全に遮断されてるようですし

・・・無言

奥さんが入れるとは思えません

・・・無言

そのご不自由なお身体でどう探されるつもりですか!?

這ってでもクスリを持って行きます

 
絶句。  母は強し

しかし、お薬はだせません・・・こちらが声が消え入りそうだた・・・ふり絞るように答えていました

ハイパー・ゼネコン

復興どころか被災地へのアクセスがこおうも分断されたままとは!これだけの土建国家=日本である。ちゃっ、ちゃっ、と、鉄道でも高速道路でも引いちゃえよ。そっちが効果大じゃないのか?と率直に思う。ガソリンがないというのはガソリンを運ぶアクセスルートがないということだし、病気の人に薬が届かない、食料がとどかない、電気が通じない水道が、、、

どれもこれもゼネコンの腕のみせどころじゃないか!

そもそも救援活動で公的な部隊が活躍してんのは自衛隊ぐらいだ。あとはほとんど民間まかせな様子。物資の流通なんて一般小売りにまかせきりだしな。だったら、一刻も早く道路を直す、場合によっては新設する。鉄道を引く、港湾を整備する、、、

ゼネコン!

あんたらの腕の見せ所じゃー。思えばこの冬の豪雪で、道を開いてくれたのも・・・除雪を請け負った・・・地元の土建屋さんたちだった。除雪作業のほとんどは民間請負であったが、いや、この際だ自衛隊施設器材隊ならぬ、いや、ハイパーレスキューならぬ、、、

ハイパーゼネコン

という特殊部隊を創設してもいいんじゃないか!!あ。サンダーバードってそうか!あれは個人の財にまかせて創られた部隊だがね

チラー人

気象庁は「東北地方太平洋沖地震」と命名したらしいが、マスコミ各社はそれぞれ「東北関東大震災」、「東日本大震災」、「東北・関東大地震」、「東日本大地震」、「3・11大震災」、「東北・関東大震災」、、、様々な呼称が用いられてるようです。確かに気象庁の「東北地方太平洋沖地震」は長く言い回しがくどい感じです。個人的には「東北・関東大震災」が的を得ている、、、あくまで個人的感想ですが

チラーヂン供給停止

とのニュースが入ってきました。「チラーヂン」とはどこかの宇宙人の名前なんかじゃありません。正式名称は「チラーヂンS」。甲状腺機能低下症の治療に使われる唯一の薬です。「甲状腺ホルモン薬」で、ほとんどの患者は一生涯飲み続けなくてはならない薬です

で、このくすり「あすか製薬」という会社のみが、福島県のいわき工場でのみ製造していました(国内占有率96%)。過去形です。この震災であぼーん!製造停止です。ジェネリックも一社「サンド」がありますが、そもそも価格が安いい薬なので、他のジェネリックメーカーの参入がありません。サンド社も大量生産できませんので、今まで納入した業者以外には下ろせない。というか製造が追いつかない・・・よってこちらも入手困難だと

甲状腺という疾患自体がなじみが薄いかと思われますが。重症な方だと、薬が手に入らないような事態がつづくと命に関わります。委託による緊急製造と、国外緊急輸入の手立てが必要と考えられます。前者はすぐには不可能ですし、そもそも儲けの少ない薬ですので、どこか手を上げるところがあるか・・・また緊急輸入には、関税や薬事承認緩和など超法規的措置がないと対応は難しい。まだ政府の動きはないようですが早急な対応が必要です

そもそも、薬価制度自体が「市場原理」まかせになってた感がします。儲からない薬はどこもつくらなくなります。優れてはいるが安すぎて撤退していった薬はこれまでもいくつかあります。今回のようなある患者さんに絶対必要な薬が欠乏する事態がおきることは健全な薬品行政とはいえないと思います

で、チラーヂンですがもともと長期投与が可能な薬で、手持ちを多く所持してる方は、あまり慌てないでください。市場の在庫も幾分あります、ただ必要な方の手に確実に渡るようにするためには、当面2週間投与を原則とする予定ですので、ガソリンや乾電池のように買いだめには走らないでください!

そもそも保険適用には重複投与はできません!

政府の無策ぶりに一番憤慨してるのは、実は!甲状腺機能低下の持病を持つうちのDrだったりします